八国山とトトロの森
トトロの森
宮崎駿監督のジブリ映画「となりのトトロ」のモチーフとなって以来、この狭山丘陵の森を「トトロの森」と呼ぶ人たちが増えました。1990年から、狭山丘陵のこの自然、里山を守ろうという運動がおこり「トトロのふるさと基金」が設立されました。宅地開発などから守るために、買い取られ、狭山丘陵の所沢市側に現在、1号地から6号地までが指定され守られています。手作りの看板にはトトロの絵などが添えられており微笑ましい感じです。実際に「トトロ」などの映画に出てきそうな風景がまだまだ沢山残っており、昆虫、植物など貴重なものがいっぱいいます。準絶滅危惧種のオオタカも生息しており、他にも多くの野鳥もおりバードウォッチングや森林浴、散策を楽しむ方々が四季折々に大勢いらっしゃいます。
狭山湖の堤防から見えるトトロの森1号地、3号地方面と、狭山湖の向こうに見えるトトロの森4、5号地方面です |
八国山緑地
八国山緑地は、狭山丘陵の東の端に広がる緑地帯です。緑地全体がコナラ、クヌギ等の雑木林となっており、さまざまな野鳥や昆虫が見られる貴重な緑となっています。宮崎駿が散策しながら、アニメ映画「となりのトトロ」の構想を練り、付近の里山や病院などを作画の参考にしたと言われています。また名称も「七国山」と数字を変えた形で出てきます。
八国山という名前は、山頂から、上野、下野、常陸、安房、相模、駿河、信濃、甲斐の八つの国の山々が眺望できたから、付けられたと言われています。このあたりは、鎌倉時代の古戦場といわれ、山を下りた南には久米川古戦場碑があります。山頂には、将軍塚があります。源氏の流れを汲む武将・新田義貞が足利尊氏たちと一緒に鎌倉幕府の倒幕に立ち上がり戦った時に、ここに陣をおいたと言われています。またここは古い古墳であるとの考えかたもあるそうで、平安時代に坂上田村麻呂が奥州遠征の際の祈願をした所だというような話もあるようです。
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